コーポレート・ガバナンス情報

コーポレートガバナンスセンターの概要

  1. コーポレートガバナンスセンターについて
    金融監督管理委員会(以下‘金管会’)は2013年に「2013我が国コーポレートガバナンス強化に向けたロードマップ」を公表し、企業のコーポレートガバナンス文化の構築、株主行動主義の促進、取締役会の責務の向上、コーポレートガバナンスに係る重要情報の開示、及び法制強化等五大計画、13項目の具体的施策を打ち出しました。うち、企業のコーポレートガバナンス文化の構築について、「民間の資源を統合的に有効活用し、コーポレートガバナンスセンターを設立する」ことを第一の具体的施策として、台湾証券取引所(以下‘取引所’)に「コーポレートガバナンスセンター」の設立を指示し、証券関係団体、民間コーポレートガバナンス関係団体及びオピニオンリーダー等を招集し、各界の資源を統合的に有効活用することでコーポレート・ガバナンスに係る施策を打ち出し、我が国資本市場におけるコーポレートガバナンスの向上を図る所存です。「コーポレートガバナンスセンター」は2013年10月に設立して以来コーポレートガバナンスの充実に向けて鋭意に取り組んでまいりました。
  2. ミッションとビジョン
    ロードマットに掲げられているビジョン:「企業のコーポレートガバナンス文化を構築し、企業の価値を創造すること」は、法制度の整備、企業の自主的な対応、及び市場の監督を通じて、企業及び投資家によるコーポレートガバナンスへの積極的取組みを促し、最終的に関係者全体にとっての利益の創出と企業の永続的な発展を図ることに期待します。本センターは上述ロードマップに掲げられているビジョンの実現をミッションとし、ロードマップに基づき、各施策の推進ならびに実行に取組んでまいります。そして、政府、民間、証券関係団体及びメディアなどの資源を統合的に有効活用し、法制度の整備、調査研究、評価の実施、教育宣伝活動、投資家との交流チャンネルの提供などを通じて、企業にコーポレートガバナンスの強化を促し、最適なコーポレートガバナンスの文化を構築します。また、国際交流を通じて我が国のコーポレートガバナンスの成果をアピールし、国際的なイメージと市場価値の向上に向けて取り組みます。
  3. 組織概要
    コーポレートガバナンスセンターに、政府機関及び各証券関係団体の代表計10名(金融管理監督委員会証券先物局、銀行局、保険局、経済部商業室、証券取引所、先物取引所、台北取引所(TPEx ;Gre Tai Securities Market)、証券保管振替機構、投資家保護センター及び証券先物基金会)によって構成される諮問委員会を設置しています。そして、証券取引所代表が招集者として事務局長(CEO)と副事務局長(deputy CEO)を選任し、取引所コーポレートガバナンス部により運営を行っています。
  4. 担当業務部署
    本センターの担当業務部署は事務局グループ、総合企画グループ、渉外広報グループ、及び評価グループがあり、それそれの職掌は以下の通りです:

    事務局グループ
    各委員会会議の調整・連絡;メディア対応、メディアを通じたコーポレートガバナンスの意識啓発と強化の推進、世論機能の発揮、コーポレートガバナンスに関する政策及び履行成果の発信サポート;ウエブサイトの構築と定期メンテナンス。

    総合企画グループ
    コーポレートガバナンス及び企業の社会的責任に関する規則、行動規範及び行動指針の調査・修訂;コーポレートガバナンス及び企業の社会的責任に関する研究計画、実態調査、国内外コーポレートガバナンスと企業の社会的責任の浸透状況の調査及び民間実務者からの意見の収集;独立取締役の人材データベースの構築とコーポレートガバナンス統計データベースの構築;我が国のコーポレートガバナンスの発展の対外発信、各関係団体と共同によるグローバルコーポレートガバナンスイベント活動への参加とネットワーク作り。

    渉外広報グループ
    コーポレートガバナンス強化、推進、プロモーションなどの業務、例えば実体験及び経験共有のイベント開催等を担当;施策の策定及び見直しの参考とする目的での民間組織と監督当局との定期的交流と懇談会などの開催;「取締役向け研修」の企画、継続的に学習できる教育プログラムの企画、または企業独自の教育プログラムを他機構との共同企画・運営;投資家と企業との対話のチャンネルの構築、企業に対してウエブサイト、またはステークホルダー向けサイトの設置要請;投資家向けの教育プログラムの策定、異なる投資家層別にケーススタディー教材、パンフレットを提供することで、株主権益、企業の永続的な発展の価値と活用できる資源、または株主権利の行使を通じて企業に対してコンポ―レートカバナンス遵守を促し、企業の競争力の向上に資することへの理解促進。

    企業評価グループ
    全上場(TWSE,TPEx)企業による情報開示の充実度評価及びコーポレートガバナンス実行状況の評価などの企画;評価指針、スコア基準、評価結果公表方式及び奨励方法の策定;評価結果に基づきインセンティブまたは賞罰を通じて上場企業に対し異なる管理方法を策定。

コーポレート・ガバナンス概要

コーポレート・ガバナンスとは、企業経営において、経営責任を明確化し、株主の権益とその他ステークホルダーの利益を守るために管理・統制する仕組みのこと。良いコーポレートガバナンスは、取締役会及び経営陣に経営目標の達成という正当なインセンティブを与え、企業及び株主の利益最大化に配慮した経営を行い、管理体制の改善、実効性の高い監督機能を担うことで、企業に資源の有効活用に期待ができ、経営効率性を向上させ、さらに競争力を強化し、全国民共通の利益拡大に繋がります。

我が国は1998年以降、国内公開発行企業に向けてコーポレートガバナンスの重要性を呼びかけてまいりました。行政院は2003年1月7日に「コーポレートガバナンス改革タスクフォース」を発足し、コーポレートガバナンスに関する議論を行ない、「コーポレートガバナンス強化政策綱領及び行動方案」を取りまとめ、コーポレートガバナンス促進の基礎となりました。当時から続々と施策が打ち出され、例えば取締役会の独立性の確保、段階的に取締役会機能別委員会の設置の推進、OECD公表のコーポレートガバナンス原則を参考に我が国の実情に見合う上場(TWSE,TPEx)企業のコーポレートガバナンスコードの策定、電子的投票制度の推進、関係者取引における意思決定の過程のディスクロージャーの強化、投資家保護措置の導入及び企業情報の透明性向上等が挙げられます。

上述のように、わが国におけるコーポレートガバナンスの取組みは様々な成果が上がっているものの、近隣国家におけるコーポレートガバナンスの普及に鑑み、改革のスピードをさらに速める必要があります。金管会は、2013年に行政院が決議した「我が国コーポレートガバナンス強化に向けたロードマップ」を公表することで、コーポレートガバナンス改革促進の決意を表明し、これが、向こう5年間の改革の方向性の指針となっています。より明確な遵守義務の法制化、上場(TWSE,TPEx)企業のコーポレートガバナンスコードに行動指針を追加するほか、台湾証券取引所においてコーポレートガバナンスセンターを設立し、政府、民間、証券関係団体及びメディアの資源を統合的に有効活用し、上場(TWSE,TPEx)企業、民間及び社会と積極的に対話し、コーポレートガバナンス文化の浸透を図ってまいりました。過去のような監督規制当局主導の改革から、企業がコーポレートガバナンス強化の価値を理解した上での自主的な取組みによって、企業の競争力を強化し、我が国のコーポレートガバナンスのプレセンス向上に繋げてまいる所存です。

企業の社会的責任の概要

企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility,CSR)は、企業が利益の追求、株主への責任を果たすだけではなく、あらゆるステークホルダーに対する責任を全うし、その経済的繁栄をもたらし、社会の公益に寄与し、そして環境保護の持続性を実現する理念を指します。

近年石化燃料の大量使用と土地開発の行き過ぎにより、世界各地に異常気象が発生し、自然災害が頻繁に起きています。加えて、自由化とグローバル化が進み、国際貿易と相互投資の増加からもたらす各地域への影響、例えば人権、労働条件、資源配分、腐敗と賄賂等の社会問題が挙げられます。そのため、企業に対する期待は会社業績の向上と収益力の追求に止まらず、社会、環境に対しても同様に責任の履行義務が求められています。グローバル企業の管理と統制においては、従来の単一政府による個別管理メカニズムだけでは不十分であるため、企業の社会的責任に関するグローバル規範と行動準則が続々と打ち出されています。これらの諸基準は企業による社会的責任の履行実現をより具体的に示し、企業が社会的責任を履行するに当たって重要な参考ツールです。今日では、各国政府および資本市場の運営管理者が企業の社会的責任の履行について積極的に規範を示し推進していると同時に、今日、成功を遂げた多くのグローバル企業がCSRを経営戦略のコアとして組み入れ、会社の永続的成長発展の基盤としています。

台湾資本市場において、世界的な企業の社会的責任履行推進の流れを受け、規制当局及び各関係団体も企業の社会的責任履行の促進に全力を注いでいます。企業の社会的責任履行の重視を喚起するため、監督当局である金管会は継続的に企業による社会的責任履行状況に関する開示規範を策定するほか、取引所と台北取引所に指示し、2010年「上場企業における社会的責任履行原則」と「上場企業における適切な経営運営原則」を公表し、台湾上場企業に企業の社会的責任の履行並びに適切な経営責任を果たすよう促し、企業の永続的な発展の実現に向けて取り組んでいます。また、2013年に「2013我が国コーポレートガバナンス強化に向けたロードマップ」を公表し、企業のコーポレートガバナンス及び社会的責任履行の指針としております。証券市場においては、労働者保険基金及労働者年金基金といった機関投資家が社会的責任を果たしている企業を選んで投資する傾向にあるため、取引所は続々と「台湾就業99」及び「台湾高給与100指数」商品を上場させ、指数関連商品の発行を通じて、企業に就業機会の提供と社員給与の改善への取組みを促しております。台湾証券取引所と台北取引所は、企業の社会的責任の履行促進において、2012年以降規制監督当局である金管会の指導の下、毎年「上場企業の適切な運営及び企業の社会的責任に関するセミナー」を開催し、各業界を代表する上場企業による取組み状況やケーススタディー例の共有を通じて、企業の適切な運営及び企業の社会的責任の履行の促進に貢献しております。一方、台湾証券取引所は、2014年に世界取引所連合(WFE; World Federation of Exchanges)の永続的な発展ワーキンググループに参加しており、そこでの情報交換と様々な知識と経験の共有を通じて、台湾資本市場における環境、社会、コーポレートガバナンスに関する規範をグローバルスタンダードに近づけ、我が国企業の社会的責任の履行を促すことに取り組んでまいる所存です。

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